レッキング・ボール
私はかつてスプリングスティーン重症患者でした。彼のライブを観るまでは本気で死ねないと思っていました。彼の発表するアルバムを聴くことが生きる目標だった時代も確かにありました。しかしバンドが解散した辺りから生きる目標が揺るぎ始めた事を告白しない訳にはいきません。またバンドを再結成しても嘘っぽく感じました。このアルバムも半ば義務的に聴いたのですが、かなり引き込まれてしまいました。正直、これ程 今の時代と対峙しメッセージを発するアーティストを他に知りません。タイトルナンバーに彼の思いが凝縮されています。クラレンスの参加したナンバーを聞きながらスプリングスティーンのメッセージを読むと涙が出てきました。クラレンスの居ないライブは淋しいですか是非 このアルバムのツアーを観たい。再び人生の目標はスプリングスティーンのアルバムを聴くことになりました。この思いが続く事が私の願いです。
聖職の碑 [DVD]
私は少年院の教官として生きてきましたが,若いころ,この仕事を始めしばらくして,この映画が封切られました。職場の先輩から声を掛けられて一緒に見に行き,原作も読んで,大変感銘を受けました。その後,私は実際に長野県にある少年院に勤務して,少年院の在院生60名と一緒に燕2763Mに登山する機会に恵まれました。作品は学校登山の話ですが,信州の人たちが,どれほど山を愛し,山に鍛えられ,山に育てられているか,そしてまた,若者たちを,山で鍛えようとしているかを知ることが出来ました。
それ以来,機会あるごとに,後輩の少年院教官たちに,この原作を読むことを薦めていたのですが,映画を作った会社の方にメールで確認したところ,残念ながら,映画の方は事情がありビデオになっていなかったようです。応対してくださった方は,その時,見ず知らずの私に,手持ちの録画ビデオを郵送し貸してくださいました。今でも,その方の親切は忘れておりません。
それが,2年前にDVDになったことを,最近知りました。それは,私がこの作品を薦めた後輩に久しぶりに会う機会があったところ,逆に私に,「以前,この作品のことを教えてもらったときにはビデオにはないと言われましたが,DVDになったので,購入しました。」と教えてくれたのでした。ずいぶん前に教えたことを,ちゃんと覚えていてくれました。彼は,私の思いを,次の世代に繋いでくれることと,ひそかに喜んでいます。
定年まで数年となった今,改めて,碑に対峙したいと思っています。教育とは何か,教育者とは,と考えるすべての人に,原作必読,映画必見と,お勧めします。
Wrecking Ball
個人的には全体を通してあの『Born in the U.S.A』に通じる雰囲気を感じた。重低音ドラムで宣戦布告を告げる1曲目「 We Take Care Of Our Own 」、どことなくJohn Lennon のGive Peace A Chance っぽいエモーショナルな「Easy Money」など、(良い意味で)扇動的な、いつになく力強い楽曲で占められている。
再結成後のEストリートバンドのスタジオアルバムとしては、『Magic』から数えてちょうど3作目にあたるので、Bruceの活動パターンからすると一旦ここで区切りとなる作品なのかな?とも勘繰りたくなる。けれども、この迷いのない演奏を聴いていると、きっとこれからまだまだグングンと上昇していくイメージの活動をBruce自身はきちっと描いているような気がする。
それにしても、ちょっと過剰なまでのアドレナリン全開の暴れっぷり。やはり、生きていく上で揺るぎ無い方向性を持っている人は老いとは無縁なのだなぁ。
写蹴(しゃしゅう) ファインダー越しに見た歴代サッカー日本代表の素顔
7/28の日経新聞「フットボールの熱源」を読んで購入しました。
1970年代〜現在までの日本代表の写真がたくさん詰まった本です。
本というより、写真集に近い感じ。
年代別に振り返る形式の他、後ろの方には人物ごとにエピソードがまとめてあったり、釜本さんとの対談も載っていました。
サッカージャーナリストとしてお馴染みの杉山さんや西部さん、後藤さん、元川さんなど、サッカーの本は色々持っていますが、こんなに写真がたくさんな本は初めてです。
ちなみに、カラー写真満載の割にお値段もお手頃。
今みたいに、サッカーがまだメジャースポーツじゃなかった時代。
昔は、著者のカメラマン・今井氏だけが海外遠征についていっていたそうです。
写真からはそんな当時の空気感や状況が伝わってきます。
文章を読むと、更なるエピソードも。
著者の目線は優しくて温かい、選手に愛情を感じるものでした。
私自身は中学2年生の1994年アメリカW杯からサッカーを観始め、今や有料放送に加入して海外サッカーを観る程ハマっています。
こういう本を読むと、もっとJリーグ観なくちゃなぁと思います。
Jリーグをスタジアムまで観にいくのって、年に2、3回なので。(反省)
そういう訳で、釜本さんや奥寺さん、風間さんなどはTV解説等で目にしたりはしても、現役時代を知らないのです。
セルジオさん(写真見て笑ってしまった〜)も選手だったんだよね・・・と思ったり、岡田監督変わってないなぁと思ったり、時代を感じるユニフォームや髪型、選手の私服に笑ったり。
面白かったです。
南アフリカW杯では、予想外の日本の奮闘が嬉しかった。
これから乗り越えていかねばならない壁や問題はたくさんあると思うけど、応援していこう!って改めて思わされる一冊です。
次のW杯(4年後・・・笑)までには・・・というか、W杯が終わった今こそ読んでみてください!!