R.コルサコフ:交響組曲「シェエラザード」
他の指揮者の演奏も色々聴いてみましたがやはりデュトワ指揮のこの演奏が一番良かったです。録音も良いし、語りかけるようなバイオリンの音色が印象的でオケも迫力があり雑なところや乱れが全く無い丁寧で色彩感豊かな演奏だと思います。青い海やシンドバッドの船、王子と王女などが目の前に浮かぶようです。発売当時クラッシックに凝っていて初めて聞いた時は本当に感動したものでした。当時のCDも古くなったので今回廉価版になっていたこともあり、購入し直しましたがやはり最高!
完訳 ペロー童話集 (岩波文庫)
表紙によると、ペロー(1628−1703)の童話集は、民間伝承に材を得た物語集のなかでも最も古いものといってよい、そうだ。
おなじみの「ろばの皮」「眠れる森の美女」「赤ずきんちゃん」「青ひげ」「ねこ先生または長靴をはいた猫」「おやゆび小僧」「サンドリヤンまたは小さなガラスの靴=シンデレラ」などなどが、装飾をいっさい排除して、まるで老婆や家庭教師の口から語られているようで、素朴で、こんなに話がちがうのかという部分も沢山あり、驚きとともに、納得しつつ親しみをもって読みました。
(ペローから見て)《われわれの先祖は、自分達の語る話のなかに、賞賛すべき教訓が含まれているように賞賛すべき有益な教訓が含まれているよう、、絶えず大いに気を配ってきた。どの話のなかでも、徳が報われ、悪が罰せられるのです。》という考えのせいか分かりませんが、一つ一つの話に教訓がついているので、それを読むのも楽しみでした。
ブラームス:交響曲第1番
シャルル・ミュンシュが亡くなる十ヶ月前の録音(1968年1月8、12日)。熱くたぎるマグマのような、実にエネルギッシュな音楽がほとばしっています。これがスタジオ録音というのがちょっと信じがたい、ダイナマイトな演奏。凄いインパクトがあります。
とりわけ圧倒されたのが終楽章、18分と17秒の音楽の祝祭。雲間から光が射すように降り注ぐホルンのソロ。強烈無比の弦楽器群の強奏と、ティンパニの轟く連打。その強烈な色彩感と、炎の如くめらめらと燃え上がり、渦巻く演奏に興奮しましたよ。マグマの噴出を思わせる熱い音楽にぞくぞくしながら聴き入るうちに、岡本太郎氏の「芸術は、爆発だ!」のフレーズが、何度か頭をよぎりました。