昭和の爆笑王 ご存じ 林家三平傑作集
昨今落語ブームと言われ、息子の正蔵もいっ平も活躍している中、今あらためて父林家三平の伝説の芸を見直したいと思っているファンは少なくないはずだ。しかし三平の映像も録音もごく一部しか出版されておらず、中古市場でも「幻」化。そこにこの書籍の出版。早速買って開いてみた。…なんだこれは。約270ページにわたる、ほとんどただ活字オンリーの三平のギャグのオンパレード、というか羅列。当時の雰囲気を伝える三平の写真などは冒頭に数ページ、時代背景の説明もほとんどなく、レイアウトや活字の工夫もなく、ただ同じ大きさの活字がひたすら並んでいる。それでも楽しめるのはまさに時代を越えて通用する三平の究極のサービス精神のなせる技か。しかし最初のうちこそ楽しく読んでいたが、最後まで全て読み通すのは至難の技だ。…なぜ、なぜなのだ。なぜそこまで三平の映像や録音を出し惜しみするのだ。こんなに中古品の値段を引き上げさせて何が楽しいのか。そろそろ林家三平を解禁せよ!ちゃんとした高座の映像や録音がなければTV映像でもいい。一時期はどこのチャンネル回しても引っ張りだこだったんだから、どのTV局にも秘蔵映像があるはずではないか。こんな活字ばかりでは、三平のあのスピード感溢れる高座の雰囲気は全く伝わってこないし三平が活躍した当時の時代すらも伝わってこない。付録CDの一枚も付いていないこんな書籍、三平を知らない世代にはなんの魅力も感じないだろうし、知っている私たちは大失望だ。これはねぎし三平堂所蔵の膨大なネタをただ学術的に?整理しただけの、いわゆる文献だ。正直、面白くない。
笑伝 林家三平 (新潮文庫)
古典を至宝とする既成の落語、いや落語家としての枠を大きく広げ、駆け足で去った落語家の人生をまとめ上げた伝記として、読みやすさと情報量から十分な満足の得られる一冊です。
文庫化・再版に当たり加筆修正、また、海老名夫人のコメントも書き起こしで、その中から故人に対する深い愛情と、作者に対する信頼もかいま見えます。
個人に対する評価、資料性という点で乏しい点は確かにあるものの、唯一の三平評であることには変わりなく、なによりもサクサクと読み進められることと彼の生涯の概要がわかることを優先していると考えれば良いのかと思えました。
復活! 昭和の爆笑王 林家三平! [VHS]
となり町の図書館で、偶然このレア三平モノを見つけました!ラッキーとしか言えません。林家三平の高座の映像や録音が現在はほぼ「源平盛衰記」しか公にされていない中で、これは本当に貴重な作品です。CDでは「三平グラフィティ」に収録されている真打披露の高座から始まり、名曲「ヨシコと歩けば」「ヨシコさん」「バチバチ」の歌声や、「電気サルマタ」「仮面ライダー」等のギャグ満載の高座(これ、演目は何て言うんでしょうね?)、「踊って歌って大合戦」等のTV番組や「土倉のお茶」等の懐かしCM、そして名作「源平」に続き、脳出血から再起した快気興行の高座まで、54分間に三平が全力で駆け抜けた55年の短い生涯の大活躍が凝縮されています。…このビデオ以降三平の映像や録音はほとんど出版されていません。いろいろな大人の事情があるのでしょうが、落語ブームの今だからこそ、伝説の昭和の爆笑王林家三平をもう一度お茶の間に復活させてほしい!(来年のいっ平襲名披露時には何らかの記念出版を期待しています)そして、せめてこのビデオはDVD化して再発売を!…ともかく三平ファンの皆さん、意外に図書館は狙い目かも!
林家三平: 源平盛衰記/三平グラフィティ
生産中止のこの盤をついに中古で入手!奇跡だ!子供の頃TVでみた記憶がある三平の高座、今聴いても最高だった。落語に興味をもって以来初めて落語で本気で大笑いした(笑)これだけのリズムとテンポでめまぐるしくネタを繰り出しながら決してとっちらからないバランス感覚?やっぱ三平はタダ者じゃなかった。これもねぎし三平堂所蔵の膨大なネタ帳のような陰での人知れぬ努力の賜物。不世出の落語家三平、映像や録音がもしどこかに眠っているならぜひお蔵出しを!でも正蔵やいっ平が一人前になるまでは出せないのかな…。