TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」キャラクターソングVol.5 朝倉涼子
合わせて変更されています(今回発売の二人)
それから考えると、ハルヒ達も歌詞を変え、変化させて欲しかった気もしますが、そもそもこの曲はSOS団の曲だから、三人には手をつける必要はなかった…と、脳内補足しておきます…。
涼宮ハルヒの暴走 (角川スニーカー文庫)
角川スニーカー文庫刊・谷川流著・いとうのいぢイラストの
「涼宮ハルヒ」シリーズ第5巻にあたる『涼宮ハルヒの暴走』です。
短編2本と書き下ろし1本の構成ながら、
あいかわらずのSFモード全開で事態が様々に錯綜する読み応えに溢れています。
短編1.『エンドレスエイト』
第3作「退屈」の短編・孤島症候群に続く、8月の夏休み後半が舞台。
様々なイベントを満喫しつつ、彼らも気づかない内に繰り返される無限の2週間。
晴れて明日を迎えるために必要な、彼女のやり残したこととは?
「消失」に続けとばかりにSF要素の深みが冴えます。彼女の意外な一面もちらり。
短編2.「射手座の日」
第2作「溜息」に続く、11月下旬のお話です。
処女作「憂鬱」にてハルヒによる強制セクハラ敢行に屈した
コンピ研部長がSOS団相手に艦隊シミュレーションゲームで逆襲します。
沈黙の魔術師・長門有希がハイパーコンピュータと化し、
無表情のままややムキになった彼女の問答無用制裁には爆笑必至。
ゲームの戦い方にSOS団メンバーの性格がよく反映されており興味深いです。
書き下ろし「雪山症候群」
舞台は12月末の大晦日直前、衝撃の第4作「消失」の後日談。
皆で楽しく過ごした12月24日の鍋パーティーの席で
鶴屋さんに招かれた雪山別荘地での不可思議な事件を描いています。
数学の知識を用いた謎掛けや珍しくハルヒ自身も体験する謎めいた様相、
様々な憶測の中、真実は雪の中に塗れたまま物語は終焉します。
これまでとは切り口を変え、短編「ミステリックサイン」を彷彿させる
読者に回答を委ねたようなミステリアスSFです。
次巻への壮大なネタ振りなのか、偶発なのか。ゲレンデには笑顔の鶴屋さんがいるだけで・・・。
また、かつてはただの寄せ集めだったSOS団メンバーの成長と一体感を感じられる描写にもにんまり。
TVアニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」キャラクターソングVol.4 鶴屋さん
『涼宮ハルヒの憂鬱』キャラクターソングシリーズ第4弾。メインキャラであるSOS団員のみではなく、脇を固めるキャラにもスポットを当てようというこのシリーズ、脇役にも非常に濃いキャラ付けがなされ、作品への絡み方もしっかりと練られているこの作品ならではの展開な訳ですが、既に発売となっている3名のキャラソンが、それぞれの特質を実に良く捉えている内容だっただけに多いに期待を寄せて拝聴しました。
鶴屋さんのキャラクターは、SOS団準構成員で、みくるの面倒見の良い同級生、キョンやハルヒにとっては賑やかで楽しく、ちょっと不思議な先輩といったところですね。『青春いいじゃないかっ』はそんな鶴屋さんのキャラクターをストレートに表現した歌詞と、ハイテンポでリズミカルなメロディ、そしていかにも鶴屋さんっぽい歌いっぷりが非常に好印象。「ま、どうにかなる!いいじゃないかっ」のフレーズは特に鶴屋さんを象徴していますね。
『めがっさ好奇心』はタイトルの割に静かなメロディーラインで、しっとりと鶴屋さんの内面を歌い上げています。彼女の立ち位置や考え方・感じ方等は、原作文庫本『涼宮ハルヒの陰謀』で見られたように割と間接的に描かれている場合が多いので、具体的に彼女の心情を彼女の言葉で表しているこの歌は貴重といえます。実は原作内で彼女がこのように考えていると綴られている部分はほとんど無いのですが、「彼女ならきっとそう感じているんだろうな」と納得できてしまう点、制作者の作品理解度の高さが伝わりますね。
『ハレ晴レユカイ〜Ver.鶴屋さん〜』は一部の語尾が鶴屋語に変換されているのが新鮮ですが、のみならず、内容的にも彼女のSOS団への関わり方が明確になっている点が印象的。「さみしがっちゃはずかしいよちょいとね 頑張れ」のフレーズは、正しく鶴屋さんからSOS団に対するエールのように感じられます。こういった工夫は実に嬉しいですね。
新釈四谷怪談 (集英社新書)
四谷怪談のガイドブックとして、最適。
コンパクトに、あらすじ・作者鶴屋南北について・その背景の化政文化について・どう初演をされたのか・南北が何を題材にしたのか等が述べられています。
お岩さまが何故、日本人にとっての強力な祟り神になり得たか?そのために、お岩さまの造形に、日本人が持つ恐怖イメージや象徴を南北がいかに上手く取り入れたのかが書かれていて、実に興味深く読めました。
他にも、はっとさせられる指摘が多く、四谷怪談について知っている人にも知らない人にもお勧めできる本だと思います。