ハックルベリイ・フィンの冒険 (新潮文庫)
前作『トム・ソーヤーの冒険』で一躍金持ちの身分になった浮浪児ハックルベリイ・フィン。規則でがんじがらめの生活に嫌気がさしたハックは後継人から逃げ出すが、飲んだくれの親父に捕らえ、監禁される。ととうハックは自分が強盗に殺されたかのように偽装をし、筏で逃げ出す。ジャクソン島にたどり着いたハックが出会ったのは、逃亡奴隷のジム。かくして出会った2人は、自由州ケイロを目指して筏でミシシッピ河に漕ぎ出す。・・・
トウェインの『トム・ソーヤーの冒険』の続編ですが、ハラハラ、ドキドキしながら物語に熱中できるのはこちらの作品ではないでしょうか。浮浪児の不良少年として評判の良くないハックが逃亡奴隷のジムと冒険を繰り広げるのですが、自由を目指す彼らの目の前に現れるのはいかさま詐欺師や、激しい名門家の抗争など、ダークな大人の部分ばかり。当時のアメリカを風刺している一面もありますが、賢くたくましく世の中を渡っていくハックの姿には、爽快な気分さえ感じました。一緒に旅を続けるうちにいつしか仲間となっていくハックとジムの友情や、ハックの淡い恋心、そしてモラルと良心の間の葛藤など、読んでいて最高に面白い冒険小説です。
訳されたのは、『赤毛のアン』でおなじみの村岡花子さん。生き生きとした語り口が、さらにこの物語の面白さを盛り上げています。ただ残念なのが、ハックが自分のことを「僕」と呼んでいること。個人的にハックには自分を「おら」、もしくは「俺」と呼んでほしかったのです。そのために星は4つになりました。
ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (福音館古典童話シリーズ 34)
行儀悪く、口も悪い。そんなハックの元へ親父が帰ってきた。あいかわらずのならず者の親父から脱出するハックの小粋な作戦がいい。悪ガキながらも頭の回転の速い少年がミシシッピ横断を夢みるあたりは、さすが少年冒険小説の傑作だ。
また黒人奴隷の問題もあり、同じ少年でありながら差別される側のジムにハックが対等に接するのもいい。
Avery's Diseases of the Newborn: Expert Consult - Online and Print, 9e
とても歴史のある新生児学の教科書の最新版です。ページ数がとても多く、内容もどんどん豊富になっていますが、比較的薄い用紙で厚みを工夫しています。自分には、若干薄すぎて雑にめくるとやぶけるかと心配しましたが、けっこう丈夫でほっとしています。円高で比較的購入しやすいので、そばにおいて、どんどん辞書代わりに活用出来る本としてぜひお勧めします。
ハックルベリー・フィンの冒険〈上〉 (岩波文庫)
時間的にトム・ソーヤの冒険からの連作になっています。
主人公は、トム・ソーヤの友だちにして浮浪児のハックルベリー・フィン。
トム・ソーヤの冒険でお金持ちになったハックは、ろくでなしの親父に金づると見込まれて半ば監禁されたような目にあいます。
親父の元にいることに身の危険を感じたハックは一計を案じて筏で冒険の旅に出ます。
途中逃亡奴隷のジムと行きあい一緒に行くことに。
ハックの身に起こる事件は本物の危険がいっぱい。トム・ソーヤの冒険が知っている地域の中の冒険なのに対して、広い世間に出ていくハックの冒険にはハラハラさせられました。
ハックは学は無いけど機転をきかして危機を切り抜けていく賢い少年です。
危険と隣り合わせでもハックのような自由な生き方を著者のマーク・トウェインもあこがれていたのかもしれません。