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美しい日本の私 (講談社現代新書 180) はっとするような文章でした。
川端康成氏がノーベル賞授賞式で行った講演録です。
四季、雪月花といった自然とのかかわりから生まれた日本人特有の美意識を伝えたものと受け止めました。
それはまさに日本人のアイデンティティーなのであろうと思います。
この感覚が薄らいでいるのではないだろうか、という自戒が湧いてきて、少し苦しくなるような思いがいたしました。
道元、明恵、一休、良寛といった禅僧の歌や言葉を用いて、そこから話を展開する形式がとられています。
川端氏の作品を読んで感じるのは、煌くような言葉の感覚です。
よく海外の人と交流するには自国の文化に対する造詣の深さが大事になると聞きます。
この文章からは、日本独特と思える感性に海外の人が関心を抱いているであろうということを連想します。
この日本語をどう外国の人に伝えればよいのか、という意味で英訳が付されているのがとても参考になります。

家政婦のミタ エピソード・ゼロ わたしはミタにハマり毎週楽しみにドラマを見てる爺さん手前のオッサンです。
この本は期待してたものより内容が薄かった。ちと期待外れでした。
最終回前にミタ本を売ろうって急いで作ったっぽい。ちとやっつけっぽいかな。
まあでも楽しめたことは楽しめましたよ。

読む人間 (集英社文庫)  集英社文庫から出ている『「話して考える」と「書いて考える」』も良かったですが、本書も講義を文章化してあり会話体で書かれているため読みやすく、内容も本格的な文学作品を身近に感じられるように易しく語ってあり、面白かったです。

 第一部「生きること、本を読むこと」では、少年の頃読んだトウェインの『ハックルベリー・フィンの冒険』(私も大好きなので嬉しい)に感動し「ハックはジムを裏切らなかった、たとえ地獄に落ちても友達を裏切らないような生きかたを自分もしよう!」と子供心に誓ったエピソードや、イギリスの詩人ウィリアム・ブレイクや、エリオット、イエーツ、イタリアの大詩人ダンテ・アリギエーリの作品が大江さんの人生にどう影響してきたのか、またご子息・光さんの成長と自己の文学との関わりなどを通し、人生の場面場面で文学作品をどう読み、それらの経験を元にどのようにして作品を書いてきたのか等が述べられ、第二部「死んだ人たちの伝達は火を持って表明される」では友人エドワード・サイードの伝記映画『OUT OF PLACE』や著作『文化と帝国主義』『後期のスタイルについて』を中心に据えて読書について語られます。
 子ども時代いじめられっ子だったというお話(ナポレオンも周恩来もシェリーも、偉大な人は大概いじめられっ子ですね)や、自殺された永年の親友伊丹十三さんとの逸話も率直な語り口で述べられます。

 『神曲』に関しては、大江さんお勧めの研究書(洋書)や英訳本・邦訳本、イギリスの学者ラスキンのダンテ評までが紹介され、また<地獄編><煉獄編>の大まかな粗筋と大江さんの好きな場面まで語られていて力が入っています。この本を読んでいたら『神曲』が読みたくなってしまい、さっき集英社の文庫版を本棚から出してきました(笑)。
 洋書の読み方について語られている箇所では、辞書を引いて最初に出ていた意味に飛びつくことを戒め、その単語の複数の意味を根気強く調べ当てはめて訳文を作ることが大切である、と助言されていて「大学でも先生にそれを言われたなあ・・」と思い出しつつなかなか怠惰な読み方が治らない自分は非常に耳が痛く(笑)勉強になりました。
 
 本文中で、作家界にも対立とか批判があり、自分は生意気な作品を書いていたからよく攻撃されて孤立していたということや、若い知識人に冷笑されることがあるなど様々なシーンでの老純文学作家の悲哀が書かれていましたが、私は若いファンの多い村上春樹より大江健三郎派ですし(笑)大江さんは今71歳ということですが、これからも不遜な外野の野次を吹き飛ばしながら文筆業に励まれ、我々に素敵な本を読ませていただきたいです。

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