山口百恵 in 夜のヒットスタジオ [DVD]
「蒼い時」の中で書かれた桜田淳子さんへの想いを発売当時涙ながらに読みましたが、
その記述が嘘ではないことが、Disk2に収められた2人で歌う「渚のシンドバッド」の映像で
わかりました。 6枚の収録映像の中で最も好きな映像です。
過密スケジュールで番組リハーサルに間に合わなかったピンクレディーの代役で
百恵さんと淳子さんが私服のままでぎこちない振りをつけながら楽しそうに歌う姿や、
その映像を見ながらお互いに手を握りながら笑い転げる2人の姿は感動的です。
中学校の教室で2人は机を隣同士で並べて勉強し、篠山紀信の写真撮影で2人でハワイに行ったりした
無邪気に楽しかった季節は短く、お互いにプロの歌手として歩まなければならなかった2人の
互いに相手を想う気持ちが自然に滲み出ていて、心が暖かくなります。
発売に感謝致します。 本当の意味で、宝物の映像です。
GOLDEN☆BEST 山口百恵 コンプリート・シングルコレクション(完全生産限定盤)
4月父が急死しました。通夜と告別式に「さよならのかわりに」を流しました。本当にに参列者全員が涙するほど素晴らしい曲でした。
プレイバック 制作ディレクター回想記 音楽「山口百恵」全軌跡
ふと、手にした本書。「はじめに」と「あとがき」をパラパラとすると、「浜田省吾」の活字が目に飛び込んできた(私は長年の浜省ファン)。期待度も高まり、最初から読み始めると、すぐにこれは『めっけ本』(←購入価値大&蔵書・保存本)であることの確信を持った。
全体のベースに流れているのは、川瀬氏の山口百恵に対する愛情であり、百恵さんを“プロとして”成長させた、という自負である。そして制作側として共に、山口百恵を核にしたクリエイティブなアソシエイツとして、創り、闘い続けたクリエイターとしての“プレイバック”である。
制作サイドだからこそ知る「エピソード」が満載で、読み応え十分で楽しめた。「エピソード」、例えば「赤のシリーズ」、「幻となった曲」、「浜田省吾DEMO」、「秋桜」・・・と枚挙にいとまがないが、「横須賀ストーリー」では、そうだったのか!と感心し、川瀬氏が「最高傑作」「100点満点で200点くらい」と評する“ある曲”への思い入れは興味深い。
表題通り、川瀬氏の回想記は、山口百恵さんと同世代の私にとって年代ごとに読み進むことにより、読者もまた“青春プレイバック“ができるもので大変楽しいものだった。同世代でも、それは一人ひとりにそれぞれ違ったプレイバック感で、輝きや苦さや懐かしさを固有な形で体感するだろう。読者が同世代でなくても、それは同時代性の中でまた楽しめる内容でもあると思う。
本書の魅力はそれだけではない。阿木耀子、丸山圭子、松本隆らの直筆原稿資料も臨場感がある。
また、特筆すべきは、『鼎談:荻田光雄×金塚晴子×川瀬泰雄 当時の「音楽作り」について 山口百恵サウンドの魅力と魔力』は、大変読み応えのあるものだった。
本書の★数を「★★★★」にしたのは、わけがある。実は、実質「★★★★★」なのである。何故4つにしたのかは、「現在の山口百恵さんと川瀬氏の対談」が読みたい! それがあればパーフェクト!!と思った、全く私のわがままなのである。
本書の装丁で感じたことも書いておきたい。山口百恵という国民的大スターを扱うのであるから、もっと大々的に「山口百恵」の名前をビジュアル的に表現、使用するのが定石なのだと思うが、あえて控えめな装丁になっている。それはある意味、“ロックな”スピリッツで、名前に頼らず中味に自信があっての裏返しなのだろうと思わせた。それは渋く、大人の、いぶし銀的なカッコよさである。読み進んでいくうちにある一文に出合い、私の思い違いではない気がした。それは、226pの「あえて、百恵の写真を使わずにジャケットを作り、音楽のみで勝負してみたかったのである」(『COSMOS 宇宙』)、と。
「川瀬氏は、職人であり、また感性の人である。そして真正直な人である」というのが、読了後のイメージ。
本書で川瀬氏のファンになった私が次にしたいことは、本書のプレイバック(再読)と、川瀬氏の前著『真実のビートルズ・サウンド』(学研新書)を読みたいことである。
CANDIES FOREVER [DVD]
私、30年前に、ファイナルカーニバルのLPレコードも買ったし、先日はキャンディーズタイムカプセルも買ったし、ファイナルカーニバルに関しては「音」だけで十分だと思っていました。
でもこのDVDを見て、やはり彼女たちのライブパフォーマンスを映像で見ることの素晴らしさを思い知りました。
当時の熱狂がビシビシ伝わってきて、私もすっかり30年前にタイムトリップしてしまいました。(最後の場面は、何回見ても聞いても泣けます。)
ただ、この映像はやはりノーカットで発売すべきです。こんな切り刻んだ形での発売は、彼女たちの功績に対して失礼です。
ソニーなのか渡辺プロなのか知りませんが、担当者の方は、キャンディーズおよびこのコンサートの音楽界における歴史的重要性がわかっていないのでしょうか。
キャンディーズトレジャーのように4枚組みになってもいい、値段も高くなってもいい、ぜひともノーカット版の発売をお願いしたいです。
この感動を後世に伝えるためにも。