Trumpet Voluntary Level 6 (Cambridge English Readers)
ビオラ奏者である私は、トランペット奏者である美しいポーランド人の妻とロンドンで暮らしていた。ある日妻がトランペットを残して突然姿を消す。手がかりを求めて妻宛のメールを見ると、妻をリオへ呼ぶメッセージとかつての恋敵の名前が。私は妻を捜しに南米へ旅立つ・・・。
物語の展開が速くて、思わず引き込まれて読んでしまいました。男性は、つい高嶺の花である美しい女性に惹かれますが、最後にはいつも身近にいてくれた心優しい女性が自分にとって本当に大切な人だったと気づくのですね。
ゆるかわイラスト
「イラストを描けたらいいのになあ〜。」と常々思っておりました。なぞり書きして練習する本など様々なものが出ていて「中身必見」で比べさせて頂きました。この本が一番シンプルでかわいいのではないかと思い購入しました。ちょっとした表情が描けると文字だけよりも伝わり易いことがありますよね。この本に載っているイラストはシンプルな線でとてもかわいらしいものばかりです。どうやって描くのか説明もあり、見ているだけでも楽しいし、「沢山描いてください。」というアドバイスに従って、色々描いてみるととても楽しくなってきます。職場の仲間とも一緒に描いて楽しんでいます。
友達の唄
のっけから何だよ、と思われるかもしれませんが、この曲と、映画主題歌になった「の
び太と鉄人兵団」とは切っても切り離せない関係があります。「リルル」という敵側だっ
たロボットの女の子が、のび太達と出会い、はじめて人間に触れ、迷いながらも友情を貫
く決意をする様は、はかなくも悲劇的です。実は「映画ドラえもん」史上屈指の名作でもあり、メ
ンバー本人も大変お気に入りの1本なのだとか。実際、この曲の“映画マッチ度”は圧倒的です。
あくまでもリルルは、最後まで敵の「のび太くん」を信じ続けます。破壊された地下鉄の入り口を降
りた階段で佇む所をのび太が見つけた時のリルルの嬉しそうな顔――。実はこの曲の詩は、後ろ4行
が「のび太」の視点、それ以外が「リルル」の視点で描かれているのです!「鉄人兵団」を知る者
としては、歌詞の意味も、ジャケットの理由も、PVの始まりと終わりが空撮から始まることも、全てが
うそのように一本に繋がる様に、思わず鳥肌が立ちます。本当に本当に原作がお好きなのですね……
。この曲は(メンバーも大好きという)武田鉄矢「少年期」に並ぶ、ドラ映画史上最高の主題歌です!
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楽隊のうさぎ (新潮文庫)
【感想】
ブラスバンドを舞台にした、少年の成長小説。
ブラスバンド小説と思って、その題材だけが取り上げられている小説を望むのであれば、手に取らない方がいい。少年の成長物語を楽しむことができ、視点変わって母親の話などに着いて行くことのできる読者向けだろう。
「交響的譚詩」「くじゃく」「ラ・マルシェ」「ベルキス」といった(当時現役だった)吹奏楽部員にはおなじみの曲が、よく言葉でここまで表現したというくらいに鮮やかに描写されている。またコンクールに向けての練習ぶりなどは、多くの元吹奏楽部員たちには懐かしく感じられるだろう。
私はこうした素晴らしいディティールに面白さを感じた作品だった。
ただ、これらの曲になじみのない人が読んだ時には、もしかすると通じるところが少なく、音楽描写の部分は逆に無味乾燥に思えるかもしれない。
以上を踏まえると、小説がもともと好きで、吹奏楽や器楽の関係者という人には間違いなく薦めることができる一冊だ。
小説としては、主人公以外に視点を広げて書いていることで幅は広がっているが、その広げた部分のボリュームや深さがあまりないので、掘り下げの物足りなさを感じてしまう部分があった。
とにかく主人公に関する部分や音楽描写は素晴らしかった。
読後に気持ちが少し若くなったと思う。