Jaco Pastorius
ジャコの凄さはテクニックだけではなく、ハートがある事です。
歴史に残るミュージシャンにはそれだけの事があります。
頭で聴かないで、心で聴いて欲しいのが正にジャコだと思います。
ジャコのCD,ビデオ,DVDのほとんどを入手すると、ジャコが何故今でも多くのベーシストだけではなく、ミュージシャンに影響を与えているかがわかってきます。
【日本語対訳書付】モダン・エレクトリック・ベース / ジャコ・パストリアス [DVD]
世界で初めてエレクトリック・ベースを
エレクトリック楽器としてマスターした人物による、教則ビデオ。
ウッド・ベースの代替えとか、音量の為だけでは無く、エレクトリック
固有の独特なサウンドを得る為にこの楽器に真剣に取り組んで、
本当にマスターしてしまったジャコならではの切り口で、惜しみなく
練習法が語られています。
しかし、肝心のエレクトリックならではのサウンドメイクには
あまり触れられていないのと、冒頭部分のトミー・コグビル
という重要な固有名詞が字幕に出て来ない事、そして晩年の
調子の悪い時期の撮影という3点がとても残念です。
人気実力ともにジャコ・クラスの本当のトップ・プレイヤーの場合、
こうして手元を見る事が出来る映像すら無かったりするので、
やはりこの作品は貴重な作品と言えるでしょう。
対訳はまだ見ていませんが、改良されていることを願います。
ジャコの信念の一つである、音楽や人種を区別しないこと、
ベース以外の楽器を習得する事の重要性等、その辺りももう少し
丁寧に触れて欲しかったです。
それと、ここで触れている彼の運指は通常の手の大きさ、
通常の関節の持ち主にはある意味危険な運指になっているにも
関わらず、彼の音楽の素晴らしさと人気の為に、スタンダードな運指法と
して考えられる様になってしまった事が、後のエレクトリック・ベース界
に良くも悪くも大きな影響を与えています。
専門書等もその点をあまり考慮せず、あくまで、ジャコ式に従う方向で
奏法の基礎としてしまう悪習の根源にもなってしまいました。
それを差し引いてもエレクトリック・ベース弾きにとってはバイブル・クラスの
名作であり、貴重かつ必要なアイデアの塊であることに変わりは無いです。
心の中では5つ☆なんですけどね。
対訳はまだ見ていませんが、改良されていることを願います。
ジャコ最後の真実/ブライアン・メルヴィン (Brian Melvin''s REFLECTIONS on the music and friendship with Jaco Pastorius) [日本語帯解説字幕付] [DVD]
最初は、「ジャコはこんなに凄かったんだ。だからジャコは偉大なんだ」と言う、当たり前すぎて、逆に新鮮味のないかい回想が続くのかと、半ば
(やれやれ)
と言う気で、観始めたのですが、途中のはさまれるジャコの演奏の、生々しさ、
(こんな映像があったんだ!)
と言う驚き、そして、メルヴィンの話の内容も、進むにつれて、次第に深みを増し、ジャコが、やはり、単なる
「偉大なるミュージシャン」
と言うだけでは片づけられない、非常に大きなものを我々に残していったことを証言するのを見るにつけ、
(やはり、人に感動を与えるには、言葉にしがたいが、やはり何ものか?才能なり、天賦の物なり。努力なり、深い精神性なり)
があるものだということを、改めて教えて頂きました。
観終わった後は感動でした。観始めのころになめてかかっていた自分を反省しました。
音楽を愛する人ならこのDVDは必ず感動すると思います。
Jaco Pastorius: A Step-By-Step Breakdown of the Styles and Techniques of the World's Greatest Electric Bassist (Signature Licks)
この楽譜はJACOの演奏の美味しい部分を抜粋して、CD付きで分り易く解説している。あのような演奏のエッセンスを身につけたい人には良い参考になると思う。よって、記述された曲の全てが書かれているのではないので、全曲楽譜として買わないように注意していただきたい。
Jaco Pastorius: Modern Electric Bass [DVD] [Import]
このソフト、
海外版DVDでは字幕がないのですが、
日本版VHSにはちゃんとついています。
いまとなってはジャコのトークはやはり貴重です。
先述のソフトの入手は困難ですが、
興味のあるかたはぜひ探してみてください。