ムーラン・ルージュ [DVD]
映画は女優で見る。
ニコール・キッドマンの上手さが際立つ。
パリにあるキャバレー「ムーラン・ルージュ」を舞台に、
踊り子と若き作家のラブストーリーが、ビートルズやエルトン・ジョン、マドンナなどの曲に乗せてつづられる。
目まぐるしい映像と、主演のニコール・キッドマンの吹き替えなしの歌と、豪華なセット・衣装。
バズ・ラーマン スペシャル・コレクション [DVD]
真っ赤なカーテン、金色に輝く装飾品。極彩色の世界で繰り広げられる意外にもオーソドックスなラブストーリーは、だれにでも素直に受け止めることができる物語だと思います。
今になって知る「ロミオ&ジュリエット」の舞台裏は、それですら映画のように美しく、この監督の頭の中を少しでも見ることができた喜びを感じました。
ムーラン・ルージュ新宿座―軽演劇の昭和小史
東京新宿武蔵野通り、三越裏から甲州街道に抜けるあたりに
軽演劇とレビューの殿堂『ムラーン・ルージュ」があった。
JR新宿駅南口東側の「新宿国際会館ビル新宿国際劇場ビル」のあたり)。
定員は430人ほど、今の紀伊国屋ホール程度の中劇場である。
大正年間から、戦後、直後までのことである。
本家パリのそれを真似て回る赤い転職の風車。
人々はこの劇場の磁石に吸い寄せられるように集まった。
男優の顔ぶれは
有馬是馬、藤原釜足、左卜全、有島一郎、川田晴久、益田喜頓、久野四郎
谷幹一、パン猪狩、黒木憲三、由利徹、春日八郎、森繁久彌。
彼らは、劇場を離れても、名脇役として、ヴォードビリアンとして、主役として
映画やテレビを飾った。
女優は
明日待子、武智豊子、三崎千恵子、楠トシエ、千石規子、若水ヤエ子。
貴重なバイプレイヤーの宝庫だった。
文芸部には
吉行エイスケ、伊馬春部、阿木翁助。
音楽には市村俊幸。
浅草公園六区(エンコのロック)とは又違う、洒落たコントを演じたのである。
労作ではあるが、劇場でどんなものが演じられたか、その情報が圧倒的に足りないと思われる。