エンド・オブ・アン・エラ [DVD]
フィンランドの女性Voシンフォニックメタルバンド、ナイトウィッシュのライブDVD。
2006年10月に行われたツアー最終日、母国ヘルシンキでのステージを収録。ご存じの通り、このライブを最後にバンドの顔であったターヤ・トゥルネンが脱退する。
ステージの方はそんなメンバー間の問題など感じさせぬくらい見事なもので、
5th「ONCE」と5th「Century Child」からの曲を中心に、全18曲たっぷりと聴かせてくれる。
中でも7、8回も衣装を着替えるターヤの姿は、その堂々とした歌唱とパフォーマンスからもいまさらながらメタル系の女性Voとしては唯一無二の存在であったと思わさせられる。
相変わらずのバンダナ姿のドラマーや、美形のキーボーディストのツォーマス、巻髭(?)のベースのマルコの一人だけヴァイキングメタラーのような風貌と、みな個性的で一番キャラが薄いのがギターというのも、ある種のこのバンドの特徴だろう(笑)
カッチリとしたリズムに、整った演奏はいかにも現代のシンフォニックメタル的でロック的な荒々しさは皆無である点も、メタラー以外の若者にもアピールする所以か。
会場を埋めつくす大観衆の中には、感極まったのか泣き出す少女たちの姿も。
ボーナスのドキュメンタリーでは、すでにこのライブの直後にターヤへの解雇を告げることを決めている他のメンバーたちのインタビューや、オフステージでの、なんとなく苦しげな表情が見えてしんみりとする。
Night
アメリカ人の高校生に薦められて読んだ本。英語で読むのはキツイかなと思ったがアウシュビッツ強制収容所の話は、あの「夜と霧」を読んで以来、人生の教訓ともなり得た。言語を越えて語りかけられるように… 私個人は、「夜と霧」には幾度も、唇をかみ締め涙をこらえなければならなかった箇所があったが、この「Night」にはただ一箇所だけ、ラストはそれを抑制しきれなかった。おススメです。「Night-Trilogy(三部作)」を参照。
NIGHT HEAD 5 (講談社文庫)
わたくしが初めて゜「NIGHT HEAD」にであったのは
まだ武田真治と豊川悦司が人々にやっと知られ始めた
頃だとおもいます。
超能力全盛時代だったのでしようか。
兄弟の優しさと狂気はとうじとてもわくわくと全5巻を手にし
一気に読んだものでした。
今、毎日のように不可思議な人間の深層心理を解き明かそうと
やっきになっている以前に、かたちは物語でしたが何か分からぬ
恐怖というのは1994年あたりに芽生えていたのではないかと考え
られそうです。
作者 飯田譲治はこの時代超能力者という容で世に生み出して
みせたのでしょう。
いじめ 異種 生贄 そのような言葉を本の中にみるとき、
やはり、いまのいじめの構造にはもっと真摯な態度と家族関係
にも問題がありそうなのかと、読み返すかちはありそうです。
沙粧妙子 最後の事件+帰還の挨拶(SPドラマ)DVDコンプリートBOX 全5巻
いやぁ、やっとVD化ですか、待ちわびましたよ!なんか、まだまだ「続編あるぞ」と思わせるような描き方に、マドンナやロッドのクレジットや、これまで再放送がまったくなかった状況を考えると、著作権とかの問題ではなく、“猟奇殺人”の描写に対する「大人の事情(自主規制)」ってヤツじゃないかな?15年ほど前の作品なので、今の放送コードというか基準からすると、乱暴な描写も結構ねぇ…。
とはいえ、その猟奇殺人の“異常性”ばかりがクローズアップされがちだけど、実は誰もが潜在意識の中に持ち合わせているであろう、「悪意」というものを中心テーマに沿えたところが斬新にして鮮烈だったんだよね!そう、昨日まで善良な市民だった者が、「恨み」が「悪意」に転換していく様(サマ)や、マインドコントロールの形。自分の身に置き換えて考えさせられたね。このドラマがなければ、後の「ケイゾク」(おおっ!こっちもカジウラだ!)や、最近では「外事警察」なんかも無かったかもしれない、ある意味突破口を開いた作品かも。。
とにかく主演の浅野温子が凄かった!「あぶ刑事」と同じ人とは思えん(笑)、既に1児の母だったはずなのに、病的なまでにやせ細った体躯に、一切笑わない上に、少ない台詞回し回しだけで、狂気と現実の狭間を行き来しているかのような凄みを見せつける貫録の演技!やっぱスゲエよ、この人。ギバちゃんや特命係長もいい勉強になったことだろうし、中谷美紀なんかも頑張ってたけどさ、ほんと子供扱いだったよね。
脇を固める蟹江敬三・金田明夫なんかはさすがだし、既に普通のオファーは来なくなっていたであろう(笑)佐野史郎や、今ではオカマ役までこなしちゃう升毅と、芸達者が勢揃い。そうそう、香取・草ナギのSMAP勢も忘れられないが、特に草ナギクンは秀逸。いい人役だけじゃないんだって、改めて思い知らされる、狂気をはらんだ迫真の演技が印象深い。
ブレイク前の反町とか柏原・広末、今では引っ張りだこの吹越満や六角さんなんかがチョイ役で出ているのを見つけるのも楽しいよ。
ちなみに他のレビュアーの方も書いているが、1枚に3話づつ収めるためか、オープニングやエンンディング、前回のあらすじや次週予告なんかはそれぞれのDVDに1回づつのみに編集してある。確かにあのナレーションがないのは寂しいが、2話づつ収録して7枚組とかになった高額になるくらいなら、この形でもOKかな。というか、特に今作は、3話ごとに話が大きく展開していくので、継ぎ目なく一気に見れるのも悪くはないなとは思ったね。惜しむらくは、各話毎にチャプターくらいは欲しかったかな。いずれにしろ、ほんとお勧めします!
ア・ニュー・ディシーズ・イズ・ボーン
元EXHUMENTIONのGを中心としたメロデスバンド、ナイトレイジの3rd。2007作
1stは比較的シンプルな突進型メロデスラッシュという雰囲気だったが、
本作ではメロディアスな部分はノーマルヴォイス入りでよりメロディアスになり、
疾走だけに頼らない、北欧風のギターフレーズがじつに効果的な作品になっている。
ガス.Gは脱退したものの、むしろギターにおけるメロディの充実度は上がっていて、
古き良きメロデスの質感を残しながら、SOILWORK的なモダンさを適度に融合させている。
アメリカのメタルコア連中には決してマネできない煽情的なメロが満載。これは見事なアルバムだ。