漫画版 世界の歴史 1 ペルシア帝国とローマ帝国 (集英社文庫)
教科書が面白くて歴史好きになった、という大人はほとんどいないだろう。学習指導要領とやらでがんじがらめの教科書には、歴史を面白くする上で大切な、物語性というものが欠けているからだ。多くの大人が歴史小説を通じて歴史好きになっているのは十分な理由がある。
しかし、歴史小説は一つの時代や人物に焦点を当てるもので、世界史の大きな流れをざっとつかむのには適していない。勉強する気さえあれば、十巻、二十巻におよぶ優れた一般向けの歴史書もいくつも出ているが、読破するにはそれなりの時間と忍耐がいる。だから、学校で歴史が嫌いになった人はもちろん、歴史の好きな人でも、世界史の大きな流れについての基礎知識という点では、意外と抜けている場合が多いのではないか。
その意味で漫画、しかも文庫版という手軽な形で世界史の大雑把な流れをつかむことができるこのシリーズは価値が高い。こんなに簡単に読めるようになってなお、世界史の「せ」の字も知らないのではもったいない。今勉強中の中高生はもちろん、復習したい大学生や大人も、漫画とバカにせずぜひ手にとって読むべきだろう。その気になれば一日で10巻全部通読できるし、何度か読めば内容は頭に入るだろう。
第1巻では、古代エジプト・オリエントとギリシア・ローマを扱っている。薄い漫画一冊でこれだけのテーマをカバーするには無理があり、とびとびでかなり薄っぺらい記述になってはいる。それでも、古代のオリエントでどのような国々の興亡があったか、アテネとスパルタの対比、ペルシア戦争とペロポネソス戦争、ポエニ戦争、カエサルの事蹟、キリスト教の誕生などの事項について、ざっと復習するだけでも600円の価値は十分あると思う。
ドラマCD 阿佐ヶ谷Zippy
全11巻で完結した「阿佐ヶ谷Zippy」が待望のドラマ化。
ストーリーは完全オリジナルです。
庵原若菜・嵯峨遼・篠原一樹は、「阿佐ヶ谷Zippy」のメンバー。
表向きは探偵事務所を営みながら、裏では退魔師として活躍している。
凄腕退魔師である彼らはある日、若菜の兄達の依頼により、シーサイド・イハラパークの徐霊を行うことになる。
庵原家所有、敷地総面積12万坪の広大なパーク内に潜む霊の影!
メリーゴーランドやジェットコースター、調査を進める彼らの行く手に次々と霊が現れる。
パーク内のあちこちに潜む霊を一斉に徐霊するべく、力を合わせる阿佐ヶ谷Zippy!
徐霊は成功したかに見えたが…?!
犬神使い・武村恭一朗や退魔師チーム・世田谷Stupidの力を借りて、
阿佐ヶ谷Zippyの徐霊大作戦が今、始まる!
■キャスト■
浪川大輔 藤原哲治 三木眞一郎 田村ゆかり 中田譲治
井上喜久子 阪口大助 森久保祥太郎 伊藤静 小野大輔 真殿光昭 森川智之
キャラが個性的で、キャストも個性的。すっごく豪華です。ほんとに楽しいドラマCDです。
人妻好きの遼(@三木さん)の囁きと、Mな召喚士の甲斐(@井上さん)の罵倒される愉悦と、
バイトだけして闘わないハイジ(@森川さん)の「一万円はいりま〜す」が私的にはツボでした。
原作は完結しているけど、オリジナルの続編がまた出てほしいと思います。
劇場版『CLANNAD』 DVD(通常版)
ぶっちゃけまして、ここは本音を書いて良い所だと聞き及んでいまして、私の本音としまして。
テレビ版や原作に比べた場合、見劣りがするのは事実。
特に作画部分に関しまして、いかんせん昭和の香りがしてしまい、アニメ版や原作を既に見た
方からしますと、到底に納得し難いというのは当然と思えますし、私もそう思う。
また、数人に渡ってメインキャラの何人かが出て来ない。もしくは、セリフがない。または、
設定の変更がある。
その様な事が原作を聖典とされる方々には耐え難い物があるのだろう事も理解できる。
そこまで理解していて、これが良いと思える私は確実に異端者。
異端者の意見ですが、訴えかけたい論点がしっかりと統一されている。
どうにも最近、劇場版、テレビ版含めてのアニメ作品、「この作品は一体何を見ている側に、
訴えかけたいんだ?」って作品が多いんですよ。
大勢が考えるクラナドの焦点とこの作品の焦点の位置が微妙にずれてるって事は理解している
つもりですが、その当てた焦点に沿って、ストーリーがきっちり展開されており間違いなく家族
とは、何であるかを訴えかけているのが分かる。
多彩なキャラクターや流麗な作画というのは「あれば良いに越した事はない」の付属要素、
もっと言ってしまえば「おまけ」に過ぎないと思っている。
その本筋がこの作品はしっかりしており、昨今見た中では最も良かった作品だと考えている。
アウトドア・クライミング (OUTDOOR PERFECT MANUAL)
今回は、知り合いの人の書いた本だったのでどんなもんかと興味半分で買ってみた。
中を開くと、まずこの手のハウツー本の割にきれいなカラー写真が多いので驚く。
そして、書かれている内容も従来の本ではあまり書かれていなかった岩場でのマナー、ルールなども書かれていて、ダメな例とかも載っているのがいい。
とにかく、よくある外岩のスクールなどで講師の人がお客さんに良く注意する内容が全てこの本に盛り込まれていると言っていいだろう。
外岩のスクールでは、最低でも一日一万円くらいはかかるが、それから考えてもこの本一冊で自分の身の安全と相手の安全が守られるならば安い。
初めての外岩に向かう初心者クライマーには、是非とも全ての内容を穴のあくほど良く読んでから出かけて欲しい本です。