細川グレムリンち~くんのフランキービデオ

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英雄はそこにいる エンターテインメントとして非常に優れているということは間違いありません。誰もが憧れるような英雄、その英雄と恋仲に落ちる美女たち、愚直な警察、世界を牛耳る暗黒組織、そして霊能力のある少年がいる。これだけ魅力的な登場人物たちが交錯するのですから、面白くないわけがありません。映像化したら陳腐な2時間ドラマになりがちなものも、文章で読めば読者の想像力次第で大きく膨らんでいきます。シャーマン探偵が登場するだけに荒唐無稽な感もあり、最初は違和感を覚えました。しかし、ファンタジーものだと割り切ってしまえば問題ありません。これも立派な島田ワールドです。寝食忘れて没頭することをお約束します。
まなざし ドラマ「タンブリング」をみていて、初めて知りました。はじめはそんなに何とも思わず聞こえてきた曲だったんですが、ドラマの展開が進むにつれ、ここぞというタイミングで流れてくるこの曲。今では、イントロが流れてくるだけで涙がでます。
君が壊れてしまう前に (ピュアフル文庫) 初めて読んだ島田雅彦。

14歳の主人公がつづる日記形式で物語りは進んでいく。

非常に良い作品だった。
島田雅彦、もっと読んでみよう。

14歳の男子はみんなこの小説みたいなことを考えて、悩んで、遊んで、恋をして、勉強して、そしてまた、やっぱり悩む。

「学校も社会も、僕たちが自殺したくなるように作られているのだ。だから、あしたぶっ壊すしかない。でも、なかなかあしたが来ない。」

「戦後、日本はアメリカの研究をして、経済成長をした。戦争を放棄して得をしたんだ。戦争はよその国にやらせておくのが一番だ。
ぼくたちは戦争をする代わりに恋愛をしていればいいってことかな。」

こんなエネルギーに満ち満ちた、あの頃の僕ら。

今の僕らは?

あの時に持っていなかったものを得た代わりに、あの頃の大切な何か、何か大きなエネルギーを失っていないか?

「君が壊れてしまう前に」、この本を手に取ろう。まだ、遅くない。

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